huaquero blog

カトラリー
set

カトラリーは装飾のないシンプルなものを選んでいる。左はおなじみ柳宗理のシリーズ。特徴的な幅広のナイフや深いカーブのスプーンなど、現代的なエレガントさはあるのに無理や無駄が全くない。とても使い易く、使ってみて”なぜこの型なのか”がよくわかる。皆大好きなマドラーはアラン•デュカスのレストランでも使われている逸品だ。真ん中はドイツのヘンケルのシリーズ。アタリマエの型なのにすごくシャープ。とてもバランスが良い。これはもう15年くらい飽きる事なく使っている。一番右は特別出演、ジョージジェンセンのフォーク。アルネヤコブセンによる、デンマークのSASホテルの為にデザインされたもので、”2001年宇宙の旅”に使われたものだ。友人の預かりものなので使った事はないけれど、一度このセットも揃えてみたいところ。
柳宗理のボウル
yanagi bowl

これも同じく柳宗理のデザインによるボウル。これはNYのMoMAStoreで手に入れた物だ。一般的なボウルよりも側面の角度が深く、とてもホ−ルドしやすい。これは若干小さいシリーズなので、調理よりもくるみや干し無花果などのつまみを入れて机の隅において使っている事の方が多い。以前同じ物をもう1セット持っていたのだけど、友人がとても気に入ってコレクションのファイヤーキングの皿と交換にもらわれていった。調理用として使うならやはりもう一回り大きいサイズのものが良いかもしれない。

(柳 宗理 ステンレス ミキシングボウル,3個セットMoMAstoreへ)
柳宗理 飯椀
yanagi meshiwan

海外生活をしているとたまに日本食を食べたくなる事は,当然ある。以前中西部の田舎街に住んでいた頃は、日本食にありつくのは一苦労だった。たまの休みに日本人留学生達と何時間もドライブしてシカゴ郊外のヤオハン(今は別の会社になっているようだが)に行く事もあった。とはいえ、都市部なら日本食にありつく事は全く難しくはない。米国では日本食はかなりメジャーで、オサレな高級食として確立されている。ボストンにも日本食レストランはたくさんあるし、日本食材を売っている店もいくつかある。魚介類は築地直送のものですら手に入れる事ができるので、その気になれば毎日日本食で暮らす事だってできる(そしてそういう人も結構いる)。

たまに自宅で日本食を作る時には、日本の飯碗でご飯を食べたいものだ。僕が使っているのは柳宗理の磁器の飯椀。やさしい曲線の椀、潔い白無地に青い丸紋が描かれている。静謐な印象を与えながらも日常に使う事を前提としたデザインである。他にも同じシリーズでいくつかでているようだ。機会があれが是非手に入れてみたい。

柳宗理 和食器シリーズ 丸紋 飯椀

ルクルーゼのココットロンド
Le Creuset

今、表の気温は−13度。湿度や風による体感気温はー20度近い。これだけ寒いと、暖かい家の中で窓の外の雪などを眺めながらウォッカをのみつつ暖かいシチューなどを食べるのは幸せな事だ。煮込み料理に使うのはこのルクルーゼのココット。大学の寮を出てアパート暮らしを初めたときに最初に手に入れたものだ。

無駄なものなど一切ないシンプルなこの琺瑯の鍋は、"これこそ鍋"といった存在感がある。ずっと昔から厨房にいたような佇まいだ。鋳鉄と琺瑯とその重い蓋で煮込みに威力を発揮してくれるプロも使う定番の鍋で、何代にもわたって使っていけるものだ。今使っているのはココット・ロンド 20cm オレンジ 。二人分くらいには丁度よいけど大人数の料理は出来ないのでもう一回り大きいものも欲しいところ。ルクルーゼは他にフライパンも持っているけれど、これはかなり重くてパエリヤなんかにはよいけれど振り回す気にはなれないかな。

一人で食べるときによく作るのは、じゃがいもやたまねぎ、マッシュルームなどをソーセージととり肉といっしょに大量の白ワインでひたすら煮込み、ダイストマトを放り込んでさらに煮込んだシチュー。味付けは岩塩と胡椒だけ。水は入れないか、入れてもグラス一杯程度。全部ルクルーゼの中に入れてとろ火にかけておけば後は鍋が勝手に仕上げてくれる。まあ料理とも言えないごった煮なのであまり人には作らないけれど、シンプルな味が気に入っていて、ルクルーゼで作るととても美味い。

(ココット・ロンド 20cm オレンジ )
有次の柳
aritsugu

学生の頃は全寮制だったので三食カフェテリアで食事をしていたけど、ボストンに来てからは自炊の生活だ。パスタを茹でて簡単に済ませる事が多いけれど、たまに食材を仕入れて日本食を作ったり、ペルー料理を作ったりするのは良い気晴らしになる。友人達と集まってパーティをする時にはちょっと気合いを入れて作ってみたりする事もある。

包丁は普段はヘンケルの牛刀と、有次の一尺を愛用。”西の有次、東の正本”なんて言い方もあるようだけど、まあ京都に住んでいた事もあるし、有次を手に入れる事にした。もちろん、僕の名前を彫ってもらって。友人の日本人留学生やその友人達が集まって、ちょっといい魚を手に入れて(ボストンではその気になれば築地直送の魚だって手に入る)スシパーティをする時にも活躍してくれる。有次は創業1560年、日本ではサムライ信長がいて、ペルーではインカがスペインに戦いを挑んでいた時代だ。これはそんな時代から受け継がれた、サムライの刀と同じ技術で作られた包丁だよなんて話をしながら切り付けたりしていると、米国人のゲストなんかは特に喜んでくれる。柳刃は日本人には見慣れているけれど、彼等には刀みたいな迫力があるかもしれない。手ぬぐいに巻いた柳を出して、白木の鞘を払って一尺の柳刄をまな板の上に置くだけでもちょっとした緊張感が漂う。パフォーマンスがてらキュウリの桂剥き(米国のキュウリは特大なので、巻物の時には桂剥きにして打つ事もある)をしたり。結局メインはカリフォルニアロールや、ボストンロールなんだけどね。切れ味はさすがなもので、キャタピラーロールのアボガドを透けるくらいに薄く切る事だって出来る。使い方を間違えているかな...

魚を捌くのはヘンケルの牛刀で代用しているので、次に日本に行く機会があれば有次で出刃も是非手に入れたいな。あと、薄刃と小出刃も。自分の厨房を設計するなら、パーティ用にスシバーも作って、ネタケースも入れて、包丁の収納も作り付けで..なんて妄想しながらの自炊生活。

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